合同会社を設立したが、先に知りたかったことをまとめておく。

心の準備

合同会社を設立するのは簡単だし、費用も高くはないが、会社を畳むのは時間も費用もかかる。 後戻りはしない覚悟が必要である。

サラリーマンを辞めると住宅ローンや賃貸住宅の契約、またクレジットカードの作成が厳しくなる。 たいていの賃貸住宅は法人の住所として登記することを禁止しているのでバーチャルオフィスを利用する必要がある。 また、登記後には会社や代表者の住所の引っ越し手続きが面倒になる。

株式会社ならば代表者の住所の一部を非公開にできるが、合同会社では登記簿に記載される。 どちらでも法人の本店の所在地はインターネット上で公開される。 そちらについてはバーチャルオフィスを利用する手はある。

個人事業主よりも法人の方が税務調査が来る確率は高い。

設立

マイナンバーカードとマイナポータルアプリは必須である。 一部の手続きでは e-Tax で Windows PC と IC カードリーダーが必要になる。 私の場合は法人名と住所の英語表記の登録手続で必要になった。

web で会社設立の手続きをするサービスとして以下のようなものがある。

  • freee 会社設立
  • マネーフォワード クラウド会社設立
  • 弥生のかんたん会社設立

それらは内部的にはマイナポータルの法人設立ワンストップサービスを利用していて、場合によっては法人設立ワンストップサービスで状況の確認が必要になる。 直接に法人設立ワンストップサービスで手続きも可能である。

自分で手続きすれば最安ではあるが、署名付きPDFの作成とかが面倒そうではある。 こちらの動画が参考になる。 ”会社設立 格安” で検索すると一万円未満でやってくれるところがある

合同会社の定款には相続について書いておいた方がいい。 詳しくは “合同会社 定款 相続” とかで検索。

印鑑は必要か

印鑑を必要とする手続きは徐々に消滅している。 ネット銀行なら銀行印は不要である。

銀行の法人口座は必要か

資金洗浄に利用されたため近年は法人口座の開設時の審査は厳しくなっている。 開けない人は使っていない個人口座を事業で利用することになる。 はじめから個人口座でやるつもりならば、

  • 事業計画書の作成や面接が不要になる
  • 資本金を多くする必要がない
  • バーチャルオフィスでも問題ない

法人口座を持たないデメリットとしては

表札

登記が完了すると、早速銀行と税理士から郵便でDMが届いた。 郵便受けに社名の表札をつけておく。 特に法人口座を作ると所在地の確認も兼ねて転送不可でキャッシュカードが郵送されてくるので、必ず行う。

会計ソフト

複式簿記を知らなくても使えるということでfreee会計を選択した。 しかしながらfreee会計 を使っていても簿記3級程度の知識は必要に感じて結局勉強している。 それならば MoneyForward や 弥生会計 Next を選択してもよかった。 マイナーな魔法陣会計クラウドやクラウド円簿とかが安いので気になる。

そもそも、私の会社の規模ではクラウド会計である必要もない気もする。 税理士に丸投げでも十分だったかも。 その場合は帳簿は税理士が管理するため自分では見ることができなくなる。

複式簿記の知識が必要になるが、「税理士いらず」という会計ソフトで税理士なしで自力で決算・税務申告までやっているひともいる。 https://youtu.be/4y6iYMnIeHs?si=aXimuEVU5fCx7bQh

顧問税理士

個人事業主なら自分で確定申告することは十分現実的らしいが、 法人の決算を素人が行うことはほぼ無理らしい。 自力で決算をしたつわものはいるが、間違いがあったそうだ。 税務調査で申告漏れを指摘されたくないので、顧問税理士を付けた。

freee の紹介で社労士もいる公認会計士税理士事務所にした。 社会保険関係の仕事もお願いすることにした。

無料で税理士を紹介するサービスは紹介料が高いらしいので、自分で探した方がよかったかも。 実際に freee の税理士紹介担当者は進捗状況を熱心に電話で聞いてきた。

Wise 法人口座

海外との送金のため Wise 法人口座を3000円で開いた。 法人登記の写しやマイナンバーカードの確認などが必要だった。 商号で口座が作られるため “XXX合同会社” と漢字が入ってしまった。 そもそも、海外とのやり取りのため口座を開いているのでここは英語名にしたい。 法人の英語名を登録してから “XXX LLC” に変更してもらった。